たったひとりの王子様 [完]



「でも、ほら、カッコイイからね!
朱音うらやましい〜」


つんつんと、あたしのホッペをつつく柚香。


こうなったら、いつもあたしは苦く笑うことしかできない。


何年も2人で喋ってないし、何も分からない。


昔は…仲良かったんだけどなぁ。




カコの懐かしい思い出を振り返っていたら、教室のまわりが騒がしくなった。


女の子に囲まれながらはいってきた、由宇。



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