たったひとりの王子様 [完]



そう考えると…胸の奥が

熱く、なってきた。


苦しいんじゃない…、

うれしいんだ。



「…っっ」



あ、れ?


なんで

涙、が?


でて、くるの?



「…っ」



あたしは、そのまま

隣にいる、由宇に抱きついた。


自分の意思じゃない。


勝手に…体が由宇のほうに、

いったんだ。




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