たったひとりの王子様 [完]



機嫌がいいまま、学校のある駅までついた。


ここからは離れて歩く、よね?


そうじゃないと困る、よね?




って思ったのに。


由宇はとなりを歩いたままで。


あたしがちょっと遅くしたら、

由宇も遅くなって。


あたしがちょっと早足にしたら、

由宇はあたしの手をうしろからつかんだ。




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