たったひとりの王子様 [完]



でも由宇は、聞こえないフリ。


小さくぶつぶつ言ってるけど、聞こえないし。




会話もなく、手をつないだまま…学校についた。


昇降口で、手がはなれて。


はなれたくないな、なんて思った自分がいた。



「早くしろよ、今日はうるせぇヤツらいねぇし」



学校についたのに、本性のままだし。


いいのか、オウジサマ。


キャラ崩壊するよ、オウジサマ。




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