続②・絶対温度-私の定義-
関谷は満足気に体を伸ばすと疲れたようにソファに横になって足を投げ出す。ソファからはみ出る足の長さはさておき、関谷はどこまでも自然体で、あんたの家か、と突っ込んでしまいたい。
洗い物を済ませて、特に会話のない空気に何だか妙に居心地が悪い。
だから、ここはあたしの家だっつーの。
「…シャワー浴びてくる」
「ん」
どうにも落ち着かなくてシャワーという逃げ場を捜してちらりと関谷を見たけど、全く気にした様子もなくヒラヒラと関谷は手を振った。
「どうせ汗かくのにな」
…日本の警察よ。この高濃度の色気をエロエロと振り撒く無駄に美形レベルの高い男を一刻もはやく逮捕するべきだ。