PLAYBALL
次の日。
雄也はいつものようにあたしを迎えに来てくれた。
手は繋いでくれなかったけど...。
でも来てくれて嬉しかった。本当に嬉しかった。
ずっと沈黙が続いた。
それを破いたのは雄也だった。
「あのさっ....」
「なッ!なに?」
「昨日はありがとなッ!」
下を向き顔を赤らめながら言った。
嬉しかった。
「あたしも昨日はありがとッ!」
「おう!」
そして雄也は夢について話してくれた。
「俺なッ!こーしえんにいきてぇんだッ!」
「こーしえん?」
その時のあたしは甲子園がなにか分からなかった。
「そッ!こーしえん!そこに行ってプロ野球選手になるんだッ!」
「プロ野球選手になったら...。」
と雄也は止まってしまった。
そしてあたしは聞いた。
「なったらッ??」
雄也はゆっくりとくちを開いた。
「麻緒と結婚する!///」
雄也の目は真剣だった。
あたしは頷いた。