恋バナ~私の恋バナも聞いてよ…~
お願いだから…。
タケ兄…、こっちを見ないで。
顔赤いのが自分でも分かるもん。

なんだろ…。
この気持ち。いきなり苦しくなるなんて。変なの。

「顔真っ赤だよ?」クスッと悪戯っ子みたいに笑った。

「意味わかんない!赤くなってないもん!」私はベンチから立ち上がった。

「もう、教室戻るね。タケ兄も教師なんだから時間にルーズじゃいけないよ。」

私は振り向きもせずに走り出した。風になびく髪から少しだけシャンプーの匂いがした。

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