君と歩いた道
「はあ、はあ。着いたぁ」

あぁ、運動不足だわ。
こんな距離で息切れしちゃうなんて。

病院の中へ入ると、綺羅のお母さんがいた。
眼に涙をいっぱいためて。

「綺羅は大丈夫ですか??」

しばらく沈黙が続いた。

「あの子は・・・」
しばらくして綺羅のお母さんが口を開いた。

「白血病になってしまったの・・・。原因は分からないみたい。」

「治るんですか?」
本当は答えなんか聞きたくない。

でも聞かなくちゃいけないそんな気がした。

「治るかもしれないけど、治るとは言い切れないみたい」

そう言ってから、綺羅のお母さんは泣き出した。

『治るとは言い切れない』

その言葉が頭の中から離れない。






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