パーフェクト女子大生だって恋をする
第3話 彼をどんどん好きになる
片岡和人は、同じK大の医学生だった。

そんな医学生の中でも、彼は驚く位勉強熱心だった。

夜中もテスト前でも無いのに、煌々と灯りを点けて勉強をしていた。

成績がとても優秀だと言うことで、良く交換留学の話も出ていたようだけど、彼は頑ななまでに固辞し、黙々と日本での医学の勉学に勤しんでいた。



そんな勉強熱心な彼も講義が終わると物凄い勢いで、教室を後にしていた。


きっと、ハルナちゃんとデートでもするんだろう・・・・・・

当時、私はそんな風に考えていた。

ところがある日、彼が私から講義ノートを借りたいと言っていたくせに、それを忘れて猛ダッシュで帰るから、ついに後をつけてしまった。


心境はプチストーカーで、何となく、気が咎めた。


ハルナちゃんとラブラブなところをみてどうするつもりなの・・・・・・

2人を見て、片岡和人を諦めたいの?

私は行動と相矛盾する考えに動揺していた。



でも、そんな私の憶測とは違い、片岡和人が向かっていたのは病院だった。

「え?なんで、インターンでもないのに・・・」

私が、彼の後を付いて観てみると彼は立派に小学生や中学生の教師をしていた。


私は側を通り掛った看護師さんを捕まえると、
「彼はいつもここに来ているんですか?」と尋ねた。

「彼?ああ、カズト先生ね!そうね、高校生の時から毎日かしら・・・・・・。ここで、ボランティアで子供たちの先生をしているか、でなければ矢部先生と囲碁をしたり、リハビリセンターで患者さん達のサポートをしているわ。素敵よね、彼」と、頬を染めて耳打ちした。



そうだったのかぁ。

やばい。

どうしよう。

こんなにかっこいいとこ見せるなんてずるい。

しかも周りの看護師さん達の目がハートマーク。




私だって、彼の事……。

どんどん好きになってしまいそうで・・・


気持ちが止めらんなくなりそうで……



どうしよう……。


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