パーフェクト女子大生だって恋をする
第4話 失恋前夜はビールの味
気付けば、片岡和人の姿を探している自分がいた。
大学で偶然会ったように装っては、彼に声を掛けた。
どうしようもなく、彼を目で追ってしまう。
笑うと右端の口角がちょっとだけ上がる所とか、
煙草を吸う時、少しだけ苦そうな顔をする所とか、
照れ笑いした後に、目線を上げた時の顔がセクシーなところとか、
・・・とにかく、彼に恋をせずにはいられなかった。
だから、あの日、ドキッとした。
「かっずぼ~ん!たっだいま~!!」
私が、マンションに帰ると、いるはずの彼の気配が無かった。
「おーい!いるんでしょ。夕飯買って来てあげたぞぉ。一緒に食べよー」
そう言いながら、ドアをノックして、彼の部屋のドアノブに手を掛けた。
・・・鍵が掛かっていた。
寝ているのかな?
私が独りリビングで夕飯を食べようとし始めた頃、片岡和人は部屋から現れ、それから程なくしてハルナちゃんが泣き腫らした目で出てきた。
2人の間に何かあったんだ。
私はすぐにそう感じた。
それから数日経っても、私はやっぱりどうしてもあの日のことが気になっていた。
それで、ある日、彼がお風呂から上がったところを捕まえて、リビングでその時の話を切り出してみた。
正気では聞けないかもしれないから、事前にビールを買って、2人で飲みながら話すと言うさり気ないシチュエーションを作って。
「あのさ。言いたくなったら言わなくてもいいんだけどさぁ・・・・・。ハルナちゃんと何かあった?」
「・・・・・・」
「ハルナちゃん、泣いた目をしてたから気になって・・・」
「・・・抱いた」
「ん?」
「抱いたんだ」
この彼の言葉はとてもショックだったように思う。
でも、私は努めて平静を装って、質問を続けた。
「え?!ついに・・・ヤッちゃったの?!」
軽く聞いているように自然に振舞ったけど、声が上擦っているのが分かった。
「いや、正確には未遂だけど・・・」
「そーだったんだ。それで・・・か」
私のビールを持つ手がカタカタと震えた。
大学で偶然会ったように装っては、彼に声を掛けた。
どうしようもなく、彼を目で追ってしまう。
笑うと右端の口角がちょっとだけ上がる所とか、
煙草を吸う時、少しだけ苦そうな顔をする所とか、
照れ笑いした後に、目線を上げた時の顔がセクシーなところとか、
・・・とにかく、彼に恋をせずにはいられなかった。
だから、あの日、ドキッとした。
「かっずぼ~ん!たっだいま~!!」
私が、マンションに帰ると、いるはずの彼の気配が無かった。
「おーい!いるんでしょ。夕飯買って来てあげたぞぉ。一緒に食べよー」
そう言いながら、ドアをノックして、彼の部屋のドアノブに手を掛けた。
・・・鍵が掛かっていた。
寝ているのかな?
私が独りリビングで夕飯を食べようとし始めた頃、片岡和人は部屋から現れ、それから程なくしてハルナちゃんが泣き腫らした目で出てきた。
2人の間に何かあったんだ。
私はすぐにそう感じた。
それから数日経っても、私はやっぱりどうしてもあの日のことが気になっていた。
それで、ある日、彼がお風呂から上がったところを捕まえて、リビングでその時の話を切り出してみた。
正気では聞けないかもしれないから、事前にビールを買って、2人で飲みながら話すと言うさり気ないシチュエーションを作って。
「あのさ。言いたくなったら言わなくてもいいんだけどさぁ・・・・・。ハルナちゃんと何かあった?」
「・・・・・・」
「ハルナちゃん、泣いた目をしてたから気になって・・・」
「・・・抱いた」
「ん?」
「抱いたんだ」
この彼の言葉はとてもショックだったように思う。
でも、私は努めて平静を装って、質問を続けた。
「え?!ついに・・・ヤッちゃったの?!」
軽く聞いているように自然に振舞ったけど、声が上擦っているのが分かった。
「いや、正確には未遂だけど・・・」
「そーだったんだ。それで・・・か」
私のビールを持つ手がカタカタと震えた。