ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~
想像通り、かも。
「コウさんはどんな大学生だったんですか?」
さらりと、探りを入れてみた。
「ん~、タケルと似たようなものだったかも知れない。
俺はタケルほど頭良くないから、授業は一応聞いてたけどな。
バイトに明け暮れてたのは一緒。
タケルは予備校で、俺はホテルのウエイター。
バイト先が同じ方向だったから、よく一緒の電車に乗ってた。
バイトが休みの時は、よくタケルが俺の家に転がり込んできて、飲み明かしたよ」
「ずっと、仲良しなんですね」
「まあ、ね。タケルと俺は、共通点が多い」
「それ、すごくわかります。
2人とも、仕事に誇りを持っていて、仕事とプライベートをきっちり分けていますよね。
……コウさんは、ちょっとあり得ない位、別人になってますけれど」
「それについては、まだノーコメント。
……話を変えよう。裕香ちゃんの気が済むように、役割分担しないか?」