ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~

「君は新婦の友人だったね。

俺は新郎の大学時代の友人」


……ということは。

おそらく先生と同じ33歳位よね!?

先生のお友達なら、悪い人ではないはず。

私は少し安心して、店内の様子を見回した。

クリスマスということもあり、ほとんどがカップルだった。

私達も、もしかしたらそんな風に見えるのかな?



「お互いの友人の幸せと、これからの君の幸せを祈って、乾杯!」


「乾杯!」


ワイルドターキーのロックとカシスオレンジのグラスを掲げる。

口当たりのいいオレンジの甘みを楽しみつつ、目の前の男性を観察した。

悪い人ではない、と思う。

私を見てにこにこしているその様子は、気のいいお兄さん。

そうだ、名前すら聞いてなかったよ!!


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