*短編集*


帰り道。


明と二人で並んで手をつなぐ。




なんか今日は手つないでばっかりだな…。


…うれしいんだけどね。




そう思うと、自然と笑みがこぼれる。


でも、そんな私を明は見ていたらしく…



「なーにニヤけてんだよ」


「にっニヤけてない!」


「うそつけ(笑)」


「ほんとだもん!」




プーっと頬を膨らます。




「出た。フグの早和ちゃん(笑)」


「ま、またフグって言うーっ!」


「はいはい。近所迷惑だから黙ろうね?」


「うっっ」



た、確かに…。




言い返せなくて、押し黙ってしまった。


コツン…



「イタっ!」


「はい。これやるから落ち込むんじゃねーよ」


なにを思ったのか、明に何かで小突かれた。


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