花嫁と咎人
「…何、やってんの。」
そして素っ気ない第一声。
慌てて毛布で隠したものの…部屋の隅にそうやってうずくまる私の姿は大層おかしいだろう。
でも、
「…服。」
私は彼を見る。
「……は?」
勿論ハイネも私から目を離さない。
「だっ、だから、服よ…!」
するとハイネは私に近寄ると…
あろう事か私の最後の砦の毛布を、思いっきり引っ張った。
刹那、無言で硬直するハイネ。
「……!」
声も出ない私。
み、みみみみ…見られた…!
だが、そんな私とは正反対に彼は冷静な顔で、
「…なるほど。」
と、たったそれだけを言い残し、タオルで長い銀髪を隠すと…部屋を出て1階へと降りていってしまう。
ちょ、ちょっと待って!
なるほどって何!?なるほどって何よ!
下着姿の私を見てなるほど…!?
すると今度は違う部屋からオズの叫び声が聞こえた。
バタバタ走ってくる音、そして。
「あ」
「……、わ!」