花嫁と咎人
…人は尽きるべき時に、その命を終え、
命を与えられし時、この世に誕生する。
その摂理を犯した者は、何より厳しい罰を受けなければならない。
かつて父は…そう告げた。
しかしその尊い摂理を穢す者が、とうとう牙を剥き…私達に喰らい付いた。
そう…それは丁度23時を過ぎた頃。
サミュエルが暮らす部屋を中心にして…別塔は炎に包まれた。
消火も間に合わず、やがて彼の死亡が確認される事となる。
そして私とエルバートは―…。