花嫁と咎人
女神の鎮魂歌
―――…
――…
―…
『―…ハインツ』
『なぁに、お母さん』
『あなたは、決して自由の心を忘れては駄目よ』
『じゆうのこころ?』
『そう…それは誰にも縛り付けられない強さ、探究心であり、冒険心。』
『たんきゅ、?』
『今は難しくて分からないかも知れないけれど、きっと分かる時が来るわ。』
『うん。』
『…母さんはね、鳥になりたいの。』
『……鳥?』
『そう、空を自由に飛ぶ鳥。鳥になって、ハインツとお父さん…3人で沢山の場所に行きたいわ。』
『海とか?山とか?』
『そうね、海や山や…今まで見たことの無い全て。』
『ひろーいお空を3人で飛ぶの?』
『ふふっ、そうよ、3人で。鳥になって沢山冒険するの。』
『楽しみ!最初にどこに行くの?』
『最初ー?そうね…あ、それじゃあお父さんに聞いてみましょう?』
『お父さん?分かった!―…おとーさーんー!』
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