花嫁と咎人
「………。」
「アレだけ頭の冴える人だ。何考えてるかわかんねぇ。…でも、そんなキャプテンにあたし達は惹かれて…こうして今も着いていってるんだ。」
そう言って彼女は男から手を離し…歩いてゆく。
「キャプテンの為だけに働く。それが、あたしの使命だからな。」
そんな彼女の小さな背中を見送りながら、男は小さく微笑んだ。
そして、
「そんなあなたに着いていくのが、俺達の使命ですよ。」
男も歩いていった。