花嫁と咎人
「いや、だから…貴方の場合、どの血液型にも対応しちゃうんです。つまり、混ぜると変化しちゃうんですよ。」
……血液型が変化する?
おいおいおい。
おかしいだろ、それ。
「恐らく遺伝子レベルでそうなってるんだと思います。だから髪の毛の色も色素が判別できないから真っ白なんですよ。目は青いのにね。」
ふむふむと頷きながら…アキは一人で納得する。
「それとね、もう一つあるんです。」
そして今度は人差し指を立てて、
「“緋色の死神”ええ、そう不治の病。…あのお姫様、それに感染してました。」
くいっと違う方向に指を刺す。
見えないが、どうやらその方向にフランがいるらしい。
だがアキはお構いなしに俺を見ると、驚愕の事実を告げた。
「実は、貴方の血を輸血してから3時間後に、治っちゃったんです、それ。」
「…なに?」
「不思議ですよねー。何がどうなってるのか全くもって未知ですが、やはり貴方と言う存在自体が特殊なようです。いえ…もはや血筋なのかも知れません。」
そして彼がおもむろに取り出したのは一枚の手紙。
「…というのも、実はこの手紙がヒントになりました。」
俺は彼からその手紙を受け取ると…目を通した。