花嫁と咎人
舞い踊る花びら。
彼の愛を目の当たりにした時、
モノクロの世界は…
色鮮やかな世界に変わる。
そんな眩いばかりの世界で、私は、眉を下げ、口を押さえた。
「…う、」
何度泣いても枯れる事のない涙が頬を伝って流れる。
もう、良く分からなかった。
感情が入り混じって、どうにかなってしまいそうだった。
―…それはとても難しい問題。
簡単そうで、出せない答え。
でも。
彼を抱きしめた瞬間、
その答えはいとも簡単に導き出せてしまったようだ。
「愛してる、」
それはかけがえの無い幸せに包まれた、
未来への架け橋。
「あなたを愛しているわハイネ…!」
始まりを意味する、終着の答えだった。