あなたに...




「やったぁ。」




よかった。
やっと退院出来るんだ。








でも






すごく嬉しいのに







なんだか少し切ない。



なんでだろう...








「どうしたの?やっぱり調子わるい?」





「えっ?...うわっ。」






ボーッとしていたことに気付き顔をあげると



目の前に心配そうに覗き込む先生の顔があった。








"近いっ"


すごくドキドキしてしまった。









「ほんとに大丈夫?」





「...だ、大丈夫です。」







そう言うと

「無理はしちゃダメだよ。」



と優しく頭を撫でてくれた。






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