あなたに...
「大丈夫です。
なんか安心したら力抜けちゃって。」
そういうと
「そっか。」
っと微笑んでくれた。
「じゃあ、私帰ります。
耶菜のこと、よろしくお願いします。」
と言ってロビーに向かおうとすると
「まって。」
振り返ると先生が近づいてきた。
「遅いから送ってくよ。」
「大丈夫です。
家、ここから近いので。」
「いいから。
ちょっと待ってて。」
そういって診察室に入って行ったかと思うと
白衣を脱いだ、スーツ姿の先生が出てきた。
手には車の鍵を持っている。
「駐車場あっちだから、
裏口から出るね。」
そう言って歩き出す後ろ姿を見ていると
「ほら、行くよ。」
そういって手を引かれた。
私はうなずいて先生と駐車場へ向かった。
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