あなたに...



「大丈夫?何かあった?」




「えっ。」


思わず顔をあげると
先生が心配そうにこっちを見ていた。



「泣きそうな顔してる。」



私は

「大丈夫です。

私そんな顔してましたか?」


と笑ってみせた。



腑に落ちないようで
疑いの目を向けてくる先生。



「本当に?」



「本当です。」



"先生のこと考えてた"

だなんて口が裂けてもいえない。



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