あなたに...



それ言われたら
返すわけにはいかなくて
受け取ることにした。


「ありがとうございます。
じゃあ
なにかあったら
電話させてもらいます。」



そういうと"絶対だよ"と
念をおされ

"はい"と返事をして車を降りた。



先生の車を見送ろうと
待っていると


「もう暗いから
中に入りなさい。」

と言われ、

もう1度お礼を言って
中に入った。


少しすると確認したように車の走り去る音がした。



こんな小さな気遣いに
またドキッとしてしまう。



「私、重症だ。」


と小さく呟いた。



.
< 99 / 111 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop