モテモテ彼氏は電池で動く
スーパードライを二本空けたところで我が家のメシ炊き女の千春が帰って来たんでつまみの心配がなくなった。

そして三本目を空け四本目に手をつけた頃やっとミッチーが現れた。

「いやぁ〜悪ぃ悪ぃ…すっかり遅くなっちまって…おっメシ俺の分もあると?」

コイツは…家のメシ炊き女をこの間散々罵ってメシにありつけると思ってたのか…

「それにしても…外観が洋館風レンガ造りで蔦がからまっててちゃぶ台でメシ食うってミスマッチな家やなぁ」

妙な事に感心してやがる…

「家ごとに事情ってもんがあるんだ」

と、あたしは答えるが…さしたる事情などある訳が無い。
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