モノクロ ―黒の中の白、白の中の黒―
胸の痛みを隠して、それでも冷たい態度を貫き通す私と


居心地悪そうに俯き目をキョロキョロと彷徨わせている彼。


これじゃあまるで、いじめっ子といじめられっ子だ。


私が彼に意地悪して困らせている、みたいな。


まぁ、でも、それもあながち間違いじゃないかもしれない。


私は彼にわざと冷たくあたっているし、彼は私に遠慮して小さくなっているし。


「あ、そう言えば、」


彼が突然発した言葉は震えていて


確かに、いじめっ子といじめられっ子という言葉は私たちの関係を表すのにぴったりの表現かもしれないと思った。
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