ブラック or ホワイト
「俺もな…?
彩がいないとりダメなんだよ。」
ギュッ…と、さっきより強く
敬太は私を抱きしめた。
「敬太、ずっと一緒がいい。」
「うん。」
「もう、
敬太の事離さないからね?」
「………俺も、離さないよ?」
敬太はそう言いながら、
私の体をゆっくりと離してから、
肩を持った。
重なる視線。
私の鼓動はとても早くなり、
それだけで呼吸が乱れそうで。
そして、私達は
「…………っ」
深くて熱い口づけを交わした。
***
それから━━━
2人で石段に座りながら話す。
「俺…弁護士になろうと思って、
今…大学に行ってるんだ。」
「ホント………?
敬太が弁護士、なんか面白い。」
ちょっと敬太をからかってみる。
本当はまた涙が出ちゃいそうなくらい
嬉しくてね?
「あやっぺさん?喧嘩売ってますか?」
「うふふっ…。
ごめん、今の冗談ね?
だって、弁護士になると
思わなかったから。
敬太なら良い弁護士になれるな。
私も頑張らないと。」
2人で見つめ合って
笑い合う━━━…
まさか、こんな日が来るなんて。
奇跡。