ブラック or ホワイト
「すごく小さい頃…お兄ちゃんと海でよく遊んだ記憶だけはあるから…。
ここに来れば、何かお兄ちゃんの手がかりがあると思ったんだ。
この蒼島海岸がとても懐かしく感じる―――。だからね?去年から、なおちゃんと旅行する時はここに・・・」
「わかった。星斗君のお兄ちゃんを探そう!!!!」
金田さんは星斗君に笑顔でそう言った。
「でもね・・・お兄ちゃんを探す事は…より多くの情報と時間が必要なんだ。そう簡単じゃない。星斗君協力してくれるね?」
「わかった!!」
星斗君は覚悟を決めたかのように…引き締まった表情を見せ、返事をした。
「今日はとりあえずペンションに戻ろう―――。奈央子さんが心配するからね。」
金田さんは立ち上がった。
その時・・・!!!!
「オジサン!!!!」
星斗君の大きな声。
「どうした?」
「俺…アイツが気に入らないんだよ!!!!」