ブラック or ホワイト
石段を上り、島岡さんの車がある駐車場に戻る・・・
「島岡さん!!お待たせしてすみません。」
金田さんが小走りで、島岡さんの所に向かう。
私達は金田さんの後について走る―――
「いいんですよ。蒼島の海はどうでしたかね?」
「海が青いんで、海の中が透き通って見えました♪
蒼島の海って波が高いんですね?」
私は島岡さんに訊ねる。
「いいえ。蒼島の海は…波がないってほどに静かなんですよ―――。この波じゃ・・・明日は嵐ですね。」
「嵐!?」
島岡さんの言葉に私達は声を合わせて、驚いた。
「どうも、明日の天気が悪いみたいでね・・・」
島岡はさんは眉間にしわをよせた。
「天気悪いんかぁ…。」
敬太がポツリ言う。
私達は車に乗り込み、ペンションに移動した―――