氷雪花Ⅱ
バンッ


銃声が部屋に轟いた


「柊 瑠衣を渡してください

・・・もし、抵抗するようでは命の保証はしません」


「月華」ね・・・


?あれは・・・


ニヤッ

フードの中から不気味に狐を描いた妖艶な唇が覗いた


ゾクッ

・・・恐ろしいわね


あれは、「藍兎」ね


まったく持って不愉快だわ


「ふざけるなっ

お前らは何者だ!!」


「・・・聖よ、落ち着きなさい

今、お前が言った所でこやつ等には勝てん

無論・・・わしもじゃがな・・・」


「そんな・・・」


お爺さんは相手の力量をよく分かっている


下手に手を出したら殺されるわ


「私・・・行きます」


瑠衣が言う


「!?」

聖は驚いたみたいだ

まぁ、当たり前だろう


本来ならば反抗するからな


「聞き分けが良くて助かる

藍兎、つれて来いよ」


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