氷雪花Ⅱ
「殺させないよ?

綺羅様は・・・月華が好いているんだもん」


でしょうね


でもね、たった一人の奴に私の運命を左右させない

私の未来は自分で切り開く


正直、私には月華なんてどうでもいいの


月華と私は似たもの同士・・・いえ、それ以上の存在だけど興味はない


月華がどうなろうと私には関係ない


だけど・・・


「貴方は・・・、月華が好きなのね」


フッ

藍兎は笑った


感情を押し殺したような笑みだった


「・・・そうだけどさ、やっぱり好きな人には幸せになってもらいたいじゃん?」


「フフッ

貴方がそんな事を言うなんてね・・・

それほど、大事なのかしら?」


「大事だよ

今すぐ手を出したいくらい

でも・・・、月華は俺を見ようとはしないだろ?

俺は・・・、月華に嫌われたくないんだよ・・・」


・・・人間らしくなったものね



まぁ、私も人のことは言えないわね


私も好きなってしまった


・・・でも、この想いは閉まって置く

私に幸せになる権利なんてないから・・・


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