氷雪花Ⅱ
「お兄ちゃん、その人は?」


私を指差してそういった


「あぁ、この子は・・・」


「白愛、姫月 白愛よ」


私は聖の声を遮ってそういった



「それと、白愛は姫君になったから」



「えっ!?

皆、姫君なんていらないって言ってたじゃない!?」


「白愛は特別だ」


「へぇ・・・」


呆れてものが言えないという感じになった瑠衣


「私は柊 瑠衣

よろしくねっ」


そういって笑って見せた


・・・でも、その笑顔は心から笑ってない


どうして、此処にいる奴等が気づかないんだと思うほどにバレバレだった



「瑠衣はね、俺の双子の妹なんだ」


「そうなんだ

ねぇ・・・聖の家って何かしてる?」


「えっ!!?」


驚いたのは、聖ではなく瑠衣だった



「いや、ただの古い旧家だけど・・・」



聖は何かを考えるようにいった




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