DeepLove−彼の弟−




「これからよろしくお願いします」



あたしはうつ伏せてるから見えないけど、きっと健斗はそう言いながら妖艶に微笑んでるんだ…


その微笑みを見れなかった自分に少しだけ後悔する。




「じゃあ…村崎くんの席は……」



先生のその言葉に女子達がまた騒ぎ出した。


「せんせー!あたしの隣空いてるよ」

あちこちからそんな声が聞こえる。



「う〜ん……」

先生はしばらく悩んでから、



「じゃあ、河本の後ろにしようか」


そう言った。



「はぁっ!?」

なんでそうなるの!?




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