蜜蜂
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「千明ちゃん、本当ごめんね。今日は働かなくていいから。」


「バナナのミルクレープとガトー・ショコラ、あとカフェオレ。束沙は座ってないで働けよ。」


杏花の座るテーブルにつき、即座に注文する。


「うわ、甘そうなのばっか…」


彼女が眉を寄せながら唸る。


「いいの、俺が食べるんだから。杏花は?」


「え?じ、じゃあ…レアチーズとブラックで。」


「はーい!」


束沙は嬉しそうにケースのほうへ歩いて行った。



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