蜜蜂
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きっぱり言われたんだもの、綺麗さっぱり忘れようと思った。
まだ追いかけていたいと叫ぶ心に封をして、もう過去なんだって、自分に言い聞かせた。





たまに廊下で千明とすれ違う時、意地悪してあげた。
諦めるんだもの、これくらいいいでしょう?

そんな威嚇するような目で睨まなくても大丈夫だよ。
もうやめるって決めたの。こんな不毛な恋。
叶わないならいらない。


そう思ってたのに。





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