蜜蜂
24.もう、いいよ。
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■ もう、いいよ。
目が覚める度に迎えるのは、
君の名前を呼べない日常。
「ちぃ、大丈夫?」
「んー…」
机につかまりながらしゃがむ亜也に、俺は椅子に浅く座り、反り返りながら音だけで答えた。
「…大丈夫じゃないね。
きぃ欠乏症の禁断症状って感じでしょ。」
問いつめてくる亜也に、苦笑いで返した。
「…亜也はいいよな」
「何が?」
亜也が首を傾げるのを見て、俺は座りなおす。
「女だから友達でいられるし、"きぃ"って呼べる。」
「呼べばいいじゃん。きぃって。」
「やだよ。俺は名前で呼びたいもん。
それに俺が呼んだら、またあいつが傷つく。」
そう言いながら、今度は机に頭を預けた。
亜也は俺の髪に指を埋める。
「…どうしてそんなネガティブ精神なの。
もっと前向きに考えなよ。」
そう言って頭を撫でてくる。
何故か、すごく安心した。
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■ もう、いいよ。
目が覚める度に迎えるのは、
君の名前を呼べない日常。
「ちぃ、大丈夫?」
「んー…」
机につかまりながらしゃがむ亜也に、俺は椅子に浅く座り、反り返りながら音だけで答えた。
「…大丈夫じゃないね。
きぃ欠乏症の禁断症状って感じでしょ。」
問いつめてくる亜也に、苦笑いで返した。
「…亜也はいいよな」
「何が?」
亜也が首を傾げるのを見て、俺は座りなおす。
「女だから友達でいられるし、"きぃ"って呼べる。」
「呼べばいいじゃん。きぃって。」
「やだよ。俺は名前で呼びたいもん。
それに俺が呼んだら、またあいつが傷つく。」
そう言いながら、今度は机に頭を預けた。
亜也は俺の髪に指を埋める。
「…どうしてそんなネガティブ精神なの。
もっと前向きに考えなよ。」
そう言って頭を撫でてくる。
何故か、すごく安心した。
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