蜜蜂
15.存在
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■存在
そんな顔して笑わないで。
「ごめん千明、バレた。」
それが彼女の第一声だった。
杏花のクラスの前の廊下。
亜也とヒカリに紹介したことで表でも関われるようになった。
あいつらにかなり感謝。
で、会って第一声。
「…バレたって…何が?」
すごい申し訳なさそうに言う彼女に聞き返す。
「名前、亜也に。」
とても罰の悪そうにそう言った。
そして「これ、亜也から」と二つ折りされたメモを受け取る。
「ごめんね。」
「なんで俺に謝るの?知られたのは澤木だろ?」
「うん…でもなんとなく……。」
だんだん声が小さくなってく彼女を見て、首を傾げた。
彼女が自分の名前を隠そうとしていたよりも、俺が他の人に知られたくないことが伝わっていたのだろうか。
そして受け取ったメモを開けるとそこには、
[ちぃ、あたしを見くびんなよ。]
とだけ、ど真ん中に書いてあった。
「何が書いてあるの?」
横からのぞき込もうとする彼女。
身長差的に多分見えないだろうから、メモを彼女に渡し返した。
亜也にはきっと、俺の知られたくない想いも気づかれているんだろう。
「やっぱり亜也には隠せないか。」
それだけ言って、苦笑しながらため息をついた。
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■存在
そんな顔して笑わないで。
「ごめん千明、バレた。」
それが彼女の第一声だった。
杏花のクラスの前の廊下。
亜也とヒカリに紹介したことで表でも関われるようになった。
あいつらにかなり感謝。
で、会って第一声。
「…バレたって…何が?」
すごい申し訳なさそうに言う彼女に聞き返す。
「名前、亜也に。」
とても罰の悪そうにそう言った。
そして「これ、亜也から」と二つ折りされたメモを受け取る。
「ごめんね。」
「なんで俺に謝るの?知られたのは澤木だろ?」
「うん…でもなんとなく……。」
だんだん声が小さくなってく彼女を見て、首を傾げた。
彼女が自分の名前を隠そうとしていたよりも、俺が他の人に知られたくないことが伝わっていたのだろうか。
そして受け取ったメモを開けるとそこには、
[ちぃ、あたしを見くびんなよ。]
とだけ、ど真ん中に書いてあった。
「何が書いてあるの?」
横からのぞき込もうとする彼女。
身長差的に多分見えないだろうから、メモを彼女に渡し返した。
亜也にはきっと、俺の知られたくない想いも気づかれているんだろう。
「やっぱり亜也には隠せないか。」
それだけ言って、苦笑しながらため息をついた。
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