俺らの姫様
「どれくらいで、目覚めるか分からないのか。」
夾が低い声で聞く。
「そうね…。私のカンだから確かとはいえないけれど、目覚めるのは早いわ。」
「よかったぁ。」
「でも、」
でも?まだ何かあるのか…。
「今回のようなことがコレからも何回もあるわ。たぶん、昔の記憶。緑から、酷い過去があるとしか聞いてないからよく分からないけど、それが原因かしら。今は、その記憶が戻り始めてて、その整理期間ってところかしらね。」
整理期間…。
「夾…。」
「あぁ…。」
「どうしたの??」
「今、記憶を取り戻すとやばいかも知れねぇ。」