俺らの姫様
-夾side-
「美緒…大丈夫かな。」
こないだ、目覚めたばっかりなのにまた眠りにつくのかよおまえは…。
カチャ
「優希さん。美緒は大丈夫ですか?」
「えぇ。ただの貧血かしらね…でもかなりうなされてたから、何か思いだしたのかもね」
うなされてたって大丈夫なのかよ
「あの、うなされてたって…思い出したって全てをですか」
「わからないわ。だけど、すぐに起きそうだったから心配ないわ。」
かなり長く寝ていたから感覚を取り戻すのに時間はかかりそうだけどねといって…。
「優希。様子…見てきていいか」
「えぇ、行ってあげて」
俺は、ゆっくり部屋の中へ入っていった。
「み、お」
守ってやれなくてごめん。
苦しい思いさせてごめん。
笑わせてやれなくてごめん。
「ほんとにごめん。」