あの日を追って…
「アイラの負け!」
今ババ抜きをしている。
アランは負けっぱなしだ。
初めてやったのもあるが
すぐ顔に出てしまうためジョーカーが分かってしまう。
「シャルはやっぱり強いわね…」
アランは女口調を頑張る。
「アイラは顔に出ちゃうからジジ抜きの方がいいかもね。」
アランは首を傾げた。
「あぁ、ジジ抜きはね、ババを適当に決めて1枚だけカードを抜くの。もちろんババは見ちゃダメ!つまりはババは誰にも分からない…みたいな?」
「はっはっは!アイラはジジ抜きも知らんのかぁ」
ウィリアムはそういって笑った。
「もぅ!ウィル?人は知らない事があって当然なのよ」
シャルアムはウィリアムを
叱った。
「シャルアム、アイラはババ抜きも知らなかったんだぞ?アイラはきっと町の子供よりバ…」
シャルアムの目付きが変わった。
「ババ抜きを知らないから、だから何なの?人をおちょくるのもいい加減にしなさい」
シャルアムの口調は少しキツかった。
そして少し怒っているようだ。
「何だよ、さっきから…」
ウィリアムも機嫌を損ねたようだ。
「シャルアムはさっきからアイラと喋ってばっかだ。僕が喋ると何故反発する」
「貴方が人の事を考えないからよ!いつも貴方はそぅ。人の気持ち、考えたことある?貴方がちゃんと考えていればミターシャは…っ…」
そぅ言うとシャルアムは部屋を出ていった。
アランとウィリアムを残して…