あの日を追って…
そぅ…。
ミターシャはもぅいない−…
何処にも…
窓をみていたウィリアムは叫んだ。
「あああ!庭だ!」
「庭?」
アランは首を傾げた。
「シャルアムは昔、落ち込んだ時にミターシャと庭に生えている木陰で眠っていた事があるんだ。」
「木と言ってもたくさんありますけど…」
アランはウィリアムに問い掛けた。
「きっとアンおばさんの記念樹だ。アンおばさんが生まれた時に植えられアンおばさんがお亡くなりになった時も屋敷を飛び出したシャルアムはそこでみつかったからな」
「行ってみましょう!案内してください。」
アランはウィリアムの手を握った。
「ば…ばかぁぁっ!手を繋ぐなど僕達には早すぎる…」
「は…はぁ…」
さっきまで友とか何とかって言ってたくせに手を握られるとこの反応…
お前、どこの乙女だ
と心の中でアランは思った。
「確か…屋敷の裏だ!僕についてこい、友よ!」
「はぁ…」
性格変わりすぎだろ…
またアランは心で呟いた。