あの日を追って…
少年は野良猫の消えていった方を見つめた。
少年は街へ足を踏み入れた。
街は明るかった。
お店がたくさんあり
街の人々は皆笑っていた。
ただ人々は少年を見ると
まるで汚いものでも見るように冷たかった。
少年は無意識であるいていると
男性にぶつかった。
男性は少年を見るなり冷たい目で見た。
「汚いガキが…人に当たっておいて何もなしか。」
少年は何も答えなかった。
男性は手を挙げて少年を打とうとした。
その時だった。
「どうしたの?エドワード」
男性は動きを止めた。
男性の後から少女が現れた。
少女は青色の目をしていて髪の毛は綺麗な金髪だった。
「お嬢様、何でもございません」
男性は手を下ろして少年を睨んだ。
「この方は?」
少女は男性に尋ねた後少年を見るなり言葉を発した。
「あら、私と同じ年かしら。」
少年は黙って少女を見つめた。
「お嬢様、そろそろ参りましょう。皆様がお待ちです。」
「ええ。」
少女は少年に微笑むと馬車に乗って去っていった。