あの日を追って…
沈黙が続く…
「シャルの…??」
アランは驚きを隠せなかった。
「私はシャルアムの記憶。
私は貴方によって記憶をシャルから離された。」
「何故…」
ベネチアさんはアランに近づいた。
「守るため…」
ベネチアさんはそう言った。
「私を守るため貴方は箱と取り引きをしたの…」
「僕が…」
ベネチアさんはアランの手を握った。
「知りたい??貴方が望なら私は貴方の無き記憶を私のもつ力で強制的に見せる事ができる」
ベネチアは真剣だった。
「私の力で見せれる記憶は貴方にショックを与えるかもしれない…それでも見たいのなら私は止めない」
「ベネチアさん…」
アランはベネチアさんの手を握り返した。
「それでシャルに恩を少しでも返せるなら…君とシャルを守るために必要ならば…僕は…」
「後悔…しないのね??」
アランは笑った。
「それは解りません。でも今下がったらきっともっと後悔する…」
「解った…こっちに来て」
ベネチアはアランの手を引き、建物の中心らしき所に連れ出した。