あの日を追って…
『貴様だな…母親を殺したのは私だと言いふらしたのは。』
「僕は嘘はついてない…母上を殺したのは、おばさ…」
『だまれぇぇぇぇぇぇえ!』
ヴェルディはにらみつけた。
『貴様の母上が悪いのだ。人の男を奪うから…そのくせ気づいてもいない。』
「おばさま…何を言って…」
『きにくわぬ。貴様らがきにくわぬ!』
ヴェルディが
床に黒い玉を転がすと魔方陣が現れる。
「…っ━━━━━!?」
『ははははッ!動けまい』
ヴェルディは笑う。
『きにくわぬ。きにくわぬものにはお仕置きをしなくては』
魔方陣の黒い光が少年を塗りつぶす。
『貴様の記憶。全て私が壊してやる…』
「やめろ!」
『安心するが良い。記憶を破ったら貴様は人目のつかぬ場所に投げておく。命があるだけいいと思え。』
「おばさま!」
『ぬるいか。では8年の眠りにつけるか。貴様が起きた時、それは8年後の世界。貴様は我も分からぬまま8年後をさ迷うのだ!』
「やめろぉぉぉぉぉ!」