あの日を追って…
夢の奏でる
そこは草原
後から呼ぶ声−−…
僕はここを知っている…
目を開けると朝の日差しが
眩しかった。
「また夢か…」
最近、このような夢をアランはよく見るようになった。
アランは箱を手に取る。
銀色の箱は反射して
日差しが余計に眩しく感じる。
アランは従者としての
服を着替える。
アランの朝一番の仕事は
シャルアムを起こすこと。
アランは鏡を見ながら身支度を整える。
アランはこの前、初めて鏡を見た。
自分の姿を初めてみた。
金色の髪に金色の目…
そしておそらく年齢は
16歳くらいだ。
初めて見る姿に戸惑いを隠せなかった。
それは当然だと思う。
だが、驚いたのはそれだけでははい。
アランの姿はどことなくシャルアムに似ていたからだ。