涙流~~RURU~~
海道貴人……。なんなの、あんたは。



あんたのせいで一瞬でも私、動揺しちゃったんだから。



だからね、あまり関わりたくないの。



あの時の自分の気持ちを思い出したくない。



それなのに平気で私の前に、そうやって土足で入り込むように出てこないでよ…。



「何?目逸らしちゃったりしてさ、もしかして…もしかしちゃう??」



私に近づき、またあの顔でニヤリと笑う海道貴人。



「何よ」



何よ…。こいつのこの目……この視線が嫌になる。



朝から気分悪くなった私は海道貴人を思いっきり睨みつけた。



それでも海道貴人はニコニコしながら、そのまま私を見てた。



ますます分からない奴……。



もう話したくないってば……。



「もしかして俺の事、気になってたりなんかして?そういうのもあり得るか!!ってかそれだったら…マジでさ」



「はぁ…?」



「まぁ、そしたら…俺としては…」



「……嬉しいけどね…」
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