涙流~~RURU~~
確かに…まぁ、そう言ったような気がするけどさぁ~。



無理だよ。無理だって。私、足…速かったっけ??



え……と…。



タイムなんて覚えてないし…記憶もないってのに。



そんな事、考えた事もないくらい、走る事に興味ないし…。



「男子のメンバーはさ、海道がなんとか決めてくれて声かけてくれるっていうからさ、問題はとにかく女子、女子!」



むっとしている私の顔を覗き込んで日南が言った。



男子は海道が…??



そっか…海道貴人も体育祭の実行委員なんだ。



「ホントに?あたしが走るの?マジで?」



小声で呟く私に、嬉しそうに何度も何度も頷く日南。



リレーなんて小学校の時以来だよ……。



日南の様子からどう考えても逃げられそうにない雰囲気。



・・・・・・・。



って……ば、やだ無理……不可能……。
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