涙流~~RURU~~
山崎さんは私から視線を逸らし、増川さんに何やら小声で話していた。



あなた達の目的は違うよね……みんなで協力して走りたいとか、そういう事ではなさそうだね……。









「あのさ…」



しばらく黙っていた海道貴人が山崎さんに向かって、話し始めた。



真っ直ぐにに山崎さんを見る海道貴人。



その視線に気づき、



山崎さんはちょっと照れた感じに赤くなって下を向いた。



「なんて言うか…仲良くしようよ…とは言わないけど…協力するのは必要だし……俺は実行委員だからさ、とにかくこの体育祭を成功させたい。こんな風に学校行事を楽しみたいって思ったの、初めてなんだよ。それくらい、大事に考えてるんだ」



その言葉に山崎さんと増川さんも気まずそうに黙り込んでしまう…。







「………」







それでも、海道貴人はそのまま、真っ直ぐにそんな2人を見ていた。
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