涙流~~RURU~~
「何?痛いよ。離して…」



振り向くと海道貴人が顔を赤くして、パッと私から手を離した。



「ごめん…今日、頑張ろうな…って。それからさ…俺……」



海道貴人はそう言うと言葉を止めた。



そして少しの沈黙。



何か言葉を続けようととしてたような感じがした。



「…私、着替えなきゃいけないから行くね」



「……あぁ……」



海道貴人と目が合う。



気のせい?悲しそうな顔してない?



いつもの笑顔でいてくれないと、調子狂うよ…。



そんな顔してると気になるじゃん…。



私は急いで階段を登っていった。









あいつ、なんか変だった…。









なんなの…またあいつが頭の中に…。








もう……やめてよ…。
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