涙流~~RURU~~

体育祭で

校庭へ出る私に増川さんが声をかけてきた。



隣にいる山崎さんと一緒に、私に冷たい視線を送る。



「渡辺さんおはよう。なんか余裕そうな感じね~。そんなんでホントに大丈夫~??海道君にちょっと気に入られてるからって、なんか見てるだけでウザイのよね」



嫌味な表情を浮かべる態度にムカつく。



こっちを見てかすかな笑みを浮かべてる2人。



私は今気分良くないんだから…。



このまま言いかえそうかと思ったけど、バカバカしくてやめた。



この人達はただ『海道貴人が好き』なだけなんだ。



それでなぜか私にやきもちをやいてる…『可哀想な人』



「私は自分なりに走るだけだから。増川さんも自信ありそうね」



私はひと言だけそう言うと、校庭へ向かった。



そんなにあいつが好きなら私に嫌味言う前に、あいつに伝えればいいじゃん。



言葉にしなきゃ、何も始まらないのにね……。



そうだよ…言葉にした瞬間、



その思いは相手に届くんだよ。



言葉は相手に気持ちを伝える1番の方法なんだから……。











< 147 / 219 >

この作品をシェア

pagetop