涙流~~RURU~~
第7章~思いを見つめて~
「ねぇ、ねぇ、あの人カッコよくない?」



「どこ?どこ?」



「ほらぁ、あそこにいる人!」



「ほんとだ。他校だよね…誰かの彼氏とか?」



「かもね…背が高いしカッコいい♪」



「なんかさっきからこっち見てない??」



「え?ホントに??」



今まで海道貴人に騒いでた子達が何やら言い出してた。



私はそんな会話を聞きながら、海道貴人の背中を見る。









背を向けられたのは私がいけない。



悪かった。



頑張ったね、走っている間ずっと見てたよって………。



本当の事を素直に言えばよかったのに………。



そしたらどうしたかな。



何も期待なんかしちゃいけない。



それは分かってる。



海道貴人が私に背を向けるのは当然の事なんだから。



それを悲しい気持ちで受け止めちゃいけないんだ。



当り前なんだよ…当り前なんだね……?
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